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■虫歯が多いのは何歳?年齢別虫歯有病率はどのくらい

2023.04.21

病気というのは一般的に、発症しやすい年代があります。専門的には好発年齢と呼ばれ、乳幼児がかかりやすい病気や高齢者がかかりやすい病気というものが実際ありますよね。そこで気になるのが虫歯にかかりやすい年齢です。虫歯は基本的にすべての年代で発症する病気ですが、年齢によって有病率は変わってきます。今回はそんな虫歯が多い年代・年齢について、藤本歯科クリニックが解説します。

▼子どもの虫歯が多い年齢について

子どもと大人を比較すると、間違いなく子どもの方が虫歯になりやすくなっています。それは乳歯が永久歯よりも未成熟であり、エナメル質・象牙質の厚みが半分しかないからです。その他、子どもは歯並び・噛み合わせが安定しない、正しい歯磨きの方法が身に付いていないなどの理由から、大人よりも虫歯が多くなっています。

◎虫歯は612歳にかけて多くなる

子どもの虫歯は612歳にかけて、顕著に増加します。これは子どもの歯と大人の歯が混在する混合歯列期に当たる時期ですね。最も多くなるのは8歳で、虫歯有病率は約46%にまで達します。

永久歯が生えそろうと虫歯の数は減少傾向を見せるのですが、中学校を卒業して高校に入る1516歳くらいから再び増加していきます。これは受験や部活などで忙しくなったり、思春期ならではの悩みが多くなったりすることも関係しているのでしょう。17歳になると虫歯有病率が約44%になることから、混合歯列期と同等の水準にまで戻ることがわかります。

▼大人になると歯周病の方が多くなる?

成人した後は、虫歯リスクが大きく上昇する年代はあまり見られません。予防歯科の考え方も広まったこともあり、大人になってから虫歯になる人は年々減少しているのです。その一方で歯周病になる人は増加しています。歯周病は歯がなければかからない病気なので、虫歯が減って残存歯数が増えることで、逆説的に歯周病が増加しているのです。

最近よく耳にするようになった「日本人の成人の約8割が歯周病」というデータは、厚生労働省が調査・報告したものであり、信憑性の高い話となっていますので、皆さんも虫歯はもちろんのこと、歯周病予防にも力を入れていきましょう。

▼「感染の窓が開く時期」をご存知ですか?

子どもの虫歯が多くなる年齢としては、1歳半から2歳半の1年間についても強調しておく必要があります。専門的には「感染の窓が開く時期」と呼ばれる1年間で、この時期に初めて虫歯菌へ感染する子どもが非常に多くなっています。感染経路は言うまでもなく、一緒に暮らしている家族です。

とくにお子さまとキスをしたり、食べ物を口移しで与えたりする保護者さまから虫歯菌がうつることが多いので、十分な注意が必要です。ちなみに、感染の窓が開く時期で虫歯菌への感染を免れると、それ以降、虫歯になるリスクが大きく減少することがわかっています。それだけに1歳半から2歳半の1年間はご家族も虫歯予防を頑張りたいところです。

▼まとめ

今回は、虫歯が多い年齢や虫歯の有病率について、藤本歯科クリニックが解説しました。虫歯の数は、612歳にかけての混合歯列期と、高校生くらいに顕著な増加が見られます。お子さまがいらっしゃるご家庭では、それくらいの時期に特別な注意が必要となります。小さい頃から定期検診に通う習慣があれば、虫歯が多くなる時期を迎えても、しっかり予防できることでしょう。当院でも子どもの定期検診・メンテナンスに対応しておりますので、お子さまの虫歯が心配な場合はいつでもお気軽にご相談ください。