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■初期虫歯は治療すべき?3つの見極めポイント

2023.03.27

虫歯は削らなければ治らない、というのが虫歯に関する昔から定説ですが、初期虫歯は例外です。発生して間もない虫歯であれば、歯を削らずに治すことも可能だからです。けれども、初期虫歯で積極的な治療が必要になるかどうかの見極めはとても難しく、一般の人が安易に判断できるようなものでもありません。そこで今回は、初期虫歯で歯医者さんを受診すべきかどうかの判断材料となるような3つの見極めポイントをわかりやすく解説します。

POINT1】歯の表面に白いシミが出来ている

初期虫歯の最大の特徴は、歯の表面に現れる白いシミです。専門的には白濁(はくだく)や白斑(はくはん)と呼ばれる症状で、進行した虫歯では基本的に見られません。皆さんもお口の中を鏡で観察して、歯面に白いシミが出来ていないかどうかをチェックしてみましょう。

POINT2】白いシミは歯垢や歯石ではない

歯に白いシミが認められたとしても、それが表面から膨らんでいたり、ブラッシングによって除去出来たりする場合は初期の虫歯ではなく、歯垢・歯石である可能性が高いです。舌や歯ブラシで触って手応えがなく、文字通り歯の表面にできた白いシミである場合は、初期虫歯が疑われます。

POINT3】歯に穴があいていない

歯に白いシミがあり、表面がツルツルで穴も開いていない場合は、ほぼ間違いなく初期虫歯といえます。虫歯が発生してまだ間もない状態なので、歯を削る必要はありません。ケースによっては、初期虫歯ではなく、歯の発育不全である可能性も残されていますが、白いシミが現れた時期で判別することが可能です。もしも歯が生えた当初から白いシミがある場合は、歯の発育不全が考えられますが、歯が生えてからしばらく経過してから、もしくは大人になってから突然、現れた症状である場合は初期虫歯と考えて良いといえます。

▼初期虫歯は治療すべきかどうか

上記の3つのポイントを備えている初期虫歯は、基本的に治療する必要はありません。その段階で歯を削るのはオーバートリートメントと言わざるを得ないでしょう。初期虫歯は、歯の中で歯質が溶ける「表層化脱灰(ひょうそうかだっかい)」という現象が起こっているだけなので、フッ素でその進行を止められます。とはいえ、歯科医院でのプロフェッショナルケアは必要となるでしょう。なぜなら、初期虫歯ができたということは、十分な歯磨きを行えていないことを意味するからです。そのままの状態でフッ素だけを作用させても、いずれ歯に穴があいてしまいますので、歯医者さんで適切な処置を受けることが大切です。

具体的には、正しい歯磨きの方法を学ぶことができる「ブラッシング指導」やセルフケアでは取り除けない汚れを一掃できる「クリーニング」、高濃度のフッ素を歯に作用させる「フッ素塗布」を受けると良いです。ちなみに、初期虫歯でも穴があいてしまったら、いよいよ歯を削るなどの積極的な治療が必要となりますので、可能な限りその前段階で進行を止めるよう努めましょう。

▼まとめ

今回は、初期虫歯を見極める3つのポイントと具体的な治療法について、藤本歯科クリニックが解説しました。初期虫歯は意外に目立ちやすいので、毎日の歯磨きの際に鏡で歯をチェックすることで早期に発見できますよ。初期虫歯の早期発見を徹底したい方は、3ヵ月に1回程度の定期検診を受けることが最善といえます。