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■コーヒーが及ぼす口腔内への影響とは?

2023.04.18

お口に悪影響を及ぼす嗜好品といえば、タバコやお酒ですね。とりわけタバコは歯周病リスクを大きく上昇させるため、お口の健康を考えるのであれば、できるだけ早期に禁煙した方が良いといえます。では、多くの人が習慣的に飲んでいるコーヒーはどうなのでしょうか?コーヒーにもカフェインという依存性の高い物質が含まれているため、何となくお口の中にも悪い影響がありそうなものです。そこで今回は、コーヒーが及ぼす口腔内への影響について、藤本歯科クリニックがわかりやすく解説します。

▼コーヒーがお口に与える5つの悪影響

コーヒーを常飲していると、次に挙げるようなデメリットを伴います。

◎口臭が強くなる

コーヒーを習慣的に飲んでいる人なら自覚していることかと思いますが、1日に何杯も飲んでいると口臭が強くなりますよね。これはコーヒーの微粒子が舌に堆積することが主な原因で、口腔衛生状態が悪いと、その臭いはさらに強くなります。

◎口腔乾燥を招く?

コーヒーには、利尿作用があります。利尿作用とは、おしっこを出すように促す作用で、身体の水分が減ることで唾液の分泌量も減少し、口内乾燥を招きます。その結果、お口の中の細菌の活動が活発化して、虫歯・歯周病リスクが上昇するというデメリットも伴います。

◎口内が酸性に傾く

コーヒーは酸味成分が多く含まれている飲み物です。コーヒーをブラックで飲まれている方は、この酸味を楽しまれていることでしょう。酸味が強いということは、中性付近に保たれている口内pHが酸性へと傾いてしまうため、歯が溶けやすくなります。これは虫歯リスクの上昇へとつながります。

◎砂糖・ミルクが細菌を元気にする

コーヒーをブラックではなく、砂糖・ミルクを入れて飲まれている方は、虫歯にご注意ください。コーヒーは、ちびちびと時間をかけて飲むことが多く、それと一緒にクッキーやチョコレートなどを食べる場合は、虫歯リスクが極めて高くなります。

◎歯が黄ばむ

コーヒーは、見ての通り着色性の強い食品です。コーヒーを習慣的に摂取している人の多くには、歯の黄ばみが見られます。歯の着色がお口の健康を直接的に害することはありませんが、見た目が悪くなる点は大きなデメリットといえます。

▼コーヒーは全身の健康には良い飲み物?

ここまではコーヒーが口腔内に与える悪影響について言及してきましたが、全身にまで視野を広げた場合は、むしろ良い影響をもたらしてくれる有益な飲み物ともいえます。コーヒーを適切な量、毎日飲んでいると、心臓病や脳卒中、呼吸器疾患による死亡リスクが低下することがわかっているからです。コーヒーによるリラックス効果や覚醒効果も心身に良い影響をもたらしてくれることが多いですよね。

そのためお口にいくつかの悪影響が及ぶからといって、コーヒーを悪者のように考えることは良くありません。あくまで上述したようなデメリットを伴うことも理解した上で、上手に摂取することが大切といえます。歯科的な観点からは、「過剰摂取を控える」「砂糖やミルクは入れない」「飲んだ後の口腔ケアをしっかり行う」ことを推奨しておきます。コーヒーは、タバコやお酒ほど強い影響が現れる嗜好品ではないため、過剰に制限するのも良くありません。

▼まとめ

今回は、コーヒーが及ぼす口腔内への影響について、藤本歯科クリニックが解説しました。コーヒーは、口臭や歯の着色、虫歯リスクの上昇など、お口のトラブルの原因となることも多いですが、上手に飲むことでその影響を最小限に抑えられます。嗜好品としてコーヒーを愛飲されている方は、お口に悪い影響が現れないような上手な飲み方を心がけましょう。